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生分解性プラスチック

7月からレジ袋が有料化されました。
「レジ袋だけを有料化して意味があるのか?」など疑問は数々ありますが(個人的にはお肉やお魚の発泡トレーを減らして欲しい)とりあえず「袋は有料」という事で、今まで無意識だった事を少し考えるというきっかけにはなるのではないでしょうか?

買い物に行ってみると、有料化の効果か、マイバッグ持参の方が増えているようです。マイバッグも機能的なもの、しゃれたもの、色々とありますが、すぐに捨ててしまうと使い捨ての袋よりも無駄になりますのでなるべく長い間、頻繁に使ってあげましょう…

さて、このレジ袋有料化には抜け道(?)があって、ザックリ言うと以下のような袋は有料化しなくてもよいことになっています。
① 厚手のもの(厚さ50μm以上)
②生分解性プラ性のもの
③バイオマス素材が25%以上配合されているもの

企業の中にはレジ袋有料化の前から、プラ製品の削減に取り組んでいるところも多く、生分解性プラやバイオマスプラには注目が集まっています。
バイオマスプラは、バイオマスの配合割合や厚み、原料樹脂等にもよりますが一般的に通常のプラよりも強度が低い(袋の場合、破れやすい)、価格が高い、などの特徴があります。バイオマス比率を高めていくと、どんどん「安い、強い、劣化しにくい」というプラスチック製品の利点を手放すことになってしまい・・果たしてそこまでして「プラスチック」にこだわる必要があるのだろうか?と疑問に思ってしまいます。

生分解性プラはどうなのでしょうか?これも色々な種類があるのですが、一概に「生分解性」=「環境にやさしい」という訳でもなさそうです。(バイオマスプラ=生分解という訳でもないです。ただし、バイオマスプラで生分解のものもあります。)
大手コンビニチェーンが昨年秋ごろからアイスコーヒー用のストローを生分解性プラにした、ということで、もらってみました。1月から会社の前の花壇に日付を書いて挿しているのですが・・約半年を経た今も、一向に分解する気配はありません。

疑問に思って、調べてみたのですが、どうやら好気性の環境での分解については58℃程度の温度を保った模擬コンポスト状態で何日でどの程度分解するのか、という試験が規格として使われているようです。生分解性のデータとして示されていたグラフでは28日で90%程度が分解したという事でしたが、28日間も58℃を保つ環境とは、なかなかに条件が厳しいですね。つまり自然界で放置された「生分解性」プラはかなりの期間、分解されずに残るのだろうなと考えさせられます。

海水での分解試験も、4週間程度で25%に届かない程度の分解率のようでした。

思う事は、やはり「生分解」という言葉に安易に流されてはいけないなぁということです。「エコ」や「環境にやさしい」という言葉はすでに何の意味もないほど多用されていますが、時々立ち止まって考えたり、調べたりすることが必要だと思います。

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